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タムスさくらの杜 道合スタッフが、フィリピンセミナーに出演しました
2022年11月25日、フィリピンと施設を繋いだJapan Care Worker Guide フィリピンセミナーが実施され、タムスさくらの杜 道合で働くアイリーンさんが取材を受けました。
アイリーンさん出演時 翻訳【1:20:36~】
- Q:日本に行くことを決めたきっかけ
- 質問ありがとうございます。2018年に来日する2年前に、家庭で収入が減ってしまう問題に直面しました。父が病気になり、まだ幼い妹たちの学費を払わなければなりませんでした。フィリピンの習慣は家族で助け合うことが当たり前で、フィリピンで働くより収入の高い海外で働くことを決意しました。親戚や周りの人に、美しくてきれいで、規律ある日本を勧められました。また、フィリピンから5時間と近いことも魅力でした。英語も通じる国で、映画(アニメ)なども有名だったことも日本で働くきっかけとなりました。
私はキリスト教徒で日本でも教会に通えるか心配でしたが、日本にはフィリピン人の方も多く、通える教会が多くあることがわかり、その心配も無くなったのも日本へ行くことの決め手となりました。
- Q: 介護の仕事に興味を持った理由と介護福祉士の資格を取りたいと思った理由
- まず、約3年間フィリピンで看護の仕事をしていました。看護師としての実務経験は2年しかなく、経験不足という理由で日本では看護師として働くことができませんでした。しかし、介護としては就労が認められていて、看護の共通点として、人の命に係わる仕事ができることが良いことだと思います。日本人の施設利用者は親切で、礼儀正しい方が多く、同じアジア人ですが、人間性が根本的に異なります。フィリピンでは、家族の世話をしていると経験しますが、施設利用者と関係性が近くなり、私たちを子供や孫のように接してくれます。また、日本の保険制度がとても良いです。例えば、2019年に不運な事に、コロナに罹患してしまいました。入院費など通常100万円相当掛かる費用も、日本の保険制度に助けられて、お金の心配をしなくて済んだことがありました。
介護福祉士の資格を取りたいと考えた理由は、家族のために大きな助けとなる点です。資格を得ると、家族を日本に呼び寄せる事ができます。そして、家族に良い将来を与えることができます。また、資格を得ると待遇面が更によくなります。また、外国人労働者として、強い権利や立場なども確立できることも資格を取りたいと考えた理由です。
- Q: 介護福祉士の資格をとるために一番苦労したこと
- まずは、勉強が大変でした。全てを日本語で勉強しなければならなかったからです。しかし、JICWELSのサポートがあったので、入国から試験合格まで心配することはありませんでした。JICWELSは日本政府と関わりがあり、介護福祉士になるまでサポートをしてくれる機関です。勉強をする際には、JICWELSより教科書やオンラインでの授業の提供がありました。また、仕事や日本生活のプライベートな事も相談に乗ってくれて、大変助かりました。コロナに罹った時も、オンラインやZOOMなどで、体調面に関してコミュニケーションを取ることができました。
オンライン辞書などのアプリケーションなども活用し、看護の知識を日本語へ変換したりました。読解に関しても日本語を基礎からしっかり学ぶことが大切で、周りのサポートもあり時間を掛けて学習しました。
- Q: 勉強法について
- まずは、JICWELSよりもらったテキストです。「始めよう!外国人のための介護福祉士国家試験対策」です。内容はコミックのようになっていて、とても理解しやすいです。このテキストの後半は、図解などで情報が集約されています。心臓などの人体機能の名称などが確認できます。
つぎに「介護の言葉と漢字」は読解力に役立てる教材です。基礎、中級、応用と段階別になっていて、介護福祉士国家試験にでてくる内容に合わせて作られているので学習しやすいです。
これは、「介護の言葉と漢字」です。自分自身で漢字を学習するのにとても役立つテキストです。
JICWELSより提供される教材はとても良かったです。
介護の漢字も、別の本でも勉強しました。以前使用していた本は後輩に渡してしまったため、今は写真しか持っていませんが・・・。
スマートフォンのアプリで介護福祉士の試験問題の対策ができるものもあるので、それがとてもオススメです。
過去問や対策問題をアプリでダウンロードして、本などで学習するのが億劫な時は、寝そべりながら、問題を解いて、回答の背景などの理解に努めていました。
- Q: 日本に行くことを決めたきっかけ
- 日本のアニメや文化に興味があり、自分の将来のために日本に来ました。
- Q: 休みの日は何をしていますか?
- 友達と過ごしたり、写真をたくさん撮ったりしています。また、長野から近いカトリック教会があり、休みの日は教会にも行けています。
- Q: 日本の印象
- どこに行っても便利、自動販売機やコンビニが多い。外国人に優しい。
- Q: 日本での印象的なエピソード
- 文化、四季などが印象的です。専門学校に通っていた際、学校で色々な日本の文化を学びました。毎年たくさんのイベントがあり、今でも印象に残っています。
- Q: 毎日のスケジュール
- 働いている施設では、シフトが3つに分かれていて、早番、遅番、夜勤の3シフトがあります。
施設までは自転車で通っています。シフト中の自分の昼食は、施設で社食も頼むことができますが、自分でお弁当を用意しています。
- Q: 何名の利用者を担当していますか?毎日同じ利用者を担当していますか?
- 20~30名を担当します。毎日同じ利用者を担当するわけではありません。
- Q: 夜勤についての説明
- 16:30~翌10:00が夜勤のシフトです。出勤時に引き継ぎを行いますが、日本語で行うため、毎回苦労しています。引き継ぎの後は、利用者の服薬の補助などを行います。
夜の巡視は、担当している部屋だけではなく、すべての部屋について、異常がないかを確認します。
- Q: 介護の仕事に興味を持った理由
- もともと人のお世話をするのが好きだったので、苦ではありませんでした。
- Q: 介護の仕事の中で、大変だと思うこと
- 日本語でレポートを書いたり、上司や話し相手に応じて適切な言葉を使ってコミュニケーションをとったりすることは、毎回チャレンジです。
- Q: 働いてみて、介護の仕事のイメージは変わりましたか?
- はい。介護職には、体力だけでなく、精神力も必要だと思うようになりました。
質問コーナー
現地会場アモーレのRCさんの質問:
- Q: 日本の生活で困ったことはありましたか?
- 日本で稼いだお金を、フィリピンへどうやったら送金できるのかが分かりませんでした。JICWELSの方が口座の開設や送金を手伝ってくれました。電車の乗り方や、SUICAの購入方法なども手伝ってくれました。日本は外国人に優しく、周りの人に聞けば大体のことは教えてくれました。
LIPAカレッジのジェラルドさんの質問:
- Q: フィリピンのお年寄りをお世話するのと日本のお年寄りをお世話することは、何か違いがありますか?
- 最初は言語が違うことが大きいです。また、フィリピンでは身の回りのお世話を全てしなければなりませんが、日本では「自立支援」と言われていてすべてをやる必要はなく、声掛けなどが主な仕事です。優しく声掛けをして、利用者自身にやってもらう、ということが多いです。
アイリーンさんからのメッセージ:
日本では英語が通じませんが、努力をして日本で働きたい気持ちが大きければ、なんとかなります。主に家族のために頑張れる方は、すぐに日本にきて働いたほうがいいと思います。仕事は大変ですが、やる気があれば問題はありません。
私達でも試験に受かる事が出来たので、皆さんもきっと受かります。疲れてしまったり諦めてしまおうかと思ってしまう時は、大切な人、家族、守りたい人の事を思い出して、なぜここにいるのかを思い出して頑張ってください。
アイリーンさんが働くタムスさくらの杜 道合EPAスタッフのインタビューはこちら↓